シルクフィブロイン
FIBROIN「シルクフィブロイン」の発見は、東京農業大学 農学博士 長島孝行氏によるもので、これは”シルクのもつ機能”について研究していた過程で発見されたものです。
もともとシルクといえば、気品高い繊維として古くから日本でも利用されてきた繊維として知られています。
東京農業大学では10年以上前からシルクについての研究が進められ、繊維としての利用だけでなく、シルクが蛋白質であることを原点に、ナノ構造や機能性研究そして加工技術などの多方面に渡る全く新しい研究が進められてきました。
東京農業大学 農学部
教授 農学博士
ニューシルクロードプロジェクト代表
インセクトテクノロジー、自然に学ぶものづくり、バイオミメティクス、エネルギー環境問題
シルクには、フィブロインという蛋白質が約75%、数種類のセリシンという蛋白質が約25%含まれていますが、ここから純粋なフィブロインタンパクのみを取り出したものが「シルクフィブロイン」です(製法特許)。
フィブロインタンパクは、レジスタントプロテインであると同時にナノレベルの基本構造を持ち、非常に複雑な形状をしており、原子間力顕微鏡レベルでは多孔質のようにも、らせん状のようにも見えます。この複雑な隙間に吸脂性という機能が生まれ、消化し難いという性質から脂肪を吸着したまま体外へ排泄すると考えられているのです。
シルクフィブロインはシルクに含まれるフィブロインタンパクのみを特殊な製法により抽出したものです。
シルクフィブロインは吸脂性多孔質を持ち、体内の余分なコレステロール、脂肪を吸着し乳化した状態で体外に排出します。21世紀の医療技術としても注目されているナノ技術と、蚕の力から生まれたこれまでにない蛋白質で、東京農業大学 農学博士 長島孝行氏と弊社との共同研究の末、食品としての開発に成功した新素材です。
シルクを加水分解するとアミノ酸になります。このアミノ酸にはシルク蛋白の機能は失われ、体内で消化されてしまいます。
一方、シルクフィブロインは原料のシルクからセリシンという蛋白質を除去し、更に分子量35万~37万の状態から限外濾過という方法で1万~3万の分子量にしています。
腸管で吸収されるのは分子量5000以下の物質なので、脂肪を吸着したシルクフィブロインは、腸管で吸収されずに体外へ排出されるのです。
シルクは手術用の縫合糸として使われるほど生体親和性が高く、人体には無害の安全な素材な上に、薬品ではないので副作用もありません。シルクフィブロインを食事と一緒に摂ると、その孔に油脂の粒子が入り込み、吸着して体外へ排泄します。